理由ははっきりしないのに、イライラしたり、不安になったり、気持ちが重くなる。
そんな感情の揺れを「性格だから」「気のせい」と片づけていませんか?
アーユルヴェーダでは、感情の現れ方にも体質(ドーシャ)の影響があると考えます。
今回は、感情のクセとからだのつながりを、ヴァータ・ピッタ・カパ別に見ていきます。
ヴァータ・ピッタ・カパについては以下の記事をご参考ください!



感情とからだは切り離せない
アーユルヴェーダでは、心とからだは常に影響し合っている存在。
ストレスや疲れがたまると感情が乱れ、感情の乱れはからだの不調として現れます。
「どんな感情が出やすいか」を知ることは、
自分の体質の弱点を知るヒントにもなります。
ヴァータ体質:不安・焦り・落ち着かなさ
ヴァータは「風」のエネルギー。
動きが早く、変化しやすいため、バランスを崩すと不安や緊張として現れやすくなります。
出やすい感情
- 先のことが気になって不安になる
- 眠れない、考えが止まらない
- 気持ちが落ち着かずソワソワする
からだに出やすい場所
- 腎臓・子宮・骨盤まわり
- 下腹部の冷え、腰の重さ
ケアのポイント
- 温かい飲み物や食事でからだを温める
- 下腹部や腰へのオイルケア
- 生活リズムを一定に保つ
ピッタ体質:イライラ・怒り・完璧主義
ピッタは「火」のエネルギー。
集中力や判断力に優れますが、過剰になると怒りや苛立ちが強くなります。
出やすい感情
- ちょっとしたことでイライラする
- 周囲に厳しくなりやすい
- 頑張りすぎて疲れが抜けない
からだに出やすい場所
- 胃・十二指腸
- 胃の不快感、胸やけ、肌荒れ
ケアのポイント
- 刺激の強い食事や夜更かしを控える
- 深呼吸や休息でクールダウン
- 自分を「休ませる許可」を出す
カパ体質:重さ・無気力・ため込み
カパは「水と土」のエネルギー。
安定感がありますが、滞ると気持ちの重さや停滞感につながります。
出やすい感情
- やる気が出ない
- 気分が沈みがち
- 変化が面倒に感じる
からだに出やすい場所
- 胸腔・鼻腔
- むくみ、鼻づまり、だるさ
ケアのポイント
- 軽い運動で巡りを促す
- 温かいスパイスやハーブを取り入れる
- 朝の過ごし方を軽やかに
感情のケアは「体質を知ること」から
感情のクセは、意志の弱さではなく体質の傾向。
自分の体質を知り、からだ側から整えていくことで、
氣持ちも自然と落ち着きやすくなります。
妊活中や更年期など、ホルモンが揺らぎやすい時期こそ、
感情とからだを切り離さずにケアすることが大切です。
まとめ
イライラ・不安・落ち込みには、それぞれ体質的な背景があります。
感情を責めるのではなく、
「どの体質が今乱れているのか?」という視点で見直してみてください。
からだを整えることは、心を整えること。
アーユルヴェーダの知恵を、日常のセルフケアに取り入れてみましょう。

